第51回 行動進化生態こまば教室
日本動物行動学会 会員の皆さま
東京大学 総合文化研究科の納富祐典と申します。
2025年3月4日(火)第51回 行動進化生態こまば教室のご案内です。
https://sites.google.com/site/komabaecoevo/
今回は岩手大学の森井椋太さんに緯度勾配に沿った性選択形質の進化について話題を提供していただきます。南北に広大なフィールドである日本を舞台に展開されるパワーエコロジーを是非お楽しみください!みなさまのご参加を心よりお待ちしております。
参加登録フォーム:https://forms.gle/EdeMMnQaMzB89jom7
参加登録締切: 2025年3月3日(月) 24:00
※配信Zoom URLは後日送付
第51回 行動進化生態こまば教室『公開セミナー:森井椋太』
日時:2025年3月4日(火曜日)15:00 - 16:00(若干の延長の可能性あり)
場所:東京大学駒場Ⅰキャンパス 15号館 409室
開催方法:ハイブリッド開催(対面 & オンライン)
森井椋太(岩手大学大学院連合農学研究科 博士課程3年)
「性選択がもたらす緯度勾配 -クロサンショウウオにおける雄間闘争がもたらす雄の頭胴長の進化-」
緯度に伴う生物の形質の違い(緯度勾配)は、生物多様性を形成する主要な要因の一つである。従来はこのような緯度勾配がどのように形成されるのかを明らかにするために、自然選択に着目して多くの研究が行われてきた。一方で近年、自然選択だけでなく、性選択も緯度勾配をもたらすことが示唆された。この緯度勾配は、低緯度ほど実効性比(ある時間断面における繁殖可能な雌雄の比)が雄に偏ることで雄間闘争が強く、雄の繁殖形質が発達する方向に進化することで生じると考えられている。しかし、野外の動物では繁殖可能な個体数や繁殖可能な期間の推定が困難であることから実効性比の測定が難しく、片方の性別でのみ観察される緯度勾配は珍しいため、ほとんど研究されてこなかった。
そのような中で演者は、卵のうを巡った雄間闘争が生じ、集団中の繁殖可能な個体数や繁殖期間を推定しやすいクロサンショウウオを対象とすることで、実効性比の偏りや繁殖形質に緯度勾配がみられるのかを野外において検証した。本セミナーでは、演者がこれまでに行ってきたこれらの研究成果について紹介する。
世話人:納富 祐典 D2(東京大学),工藤 達実 D2(東京大学),村上 翔大 D3(東京大学),Po-Wei Hsu D3(東京大学)
また、別件になりますが、以下の研究会を駒場にて計画しています。
近日中に詳細を告知させていただきます。
第一回システム行動学研究会~画像解析と行動学~ 2025.5.30-31
https://systemsethology.github.io/website/event_01/conference01_home/
お問い合わせ:納富 祐典
東京大学 大学院総合文化研究科 広域科学専攻 広域システム科学系
〒153-8902 東京都目黒区駒場3-8-1 3号館314室
E-mail: notomiant[at]g.ecc.u-tokyo.ac.jp