日本動物行動学会は1982年に、日高敏隆京都大学理学部教授(当時)を初代会長として設立されました。ノーベル賞を受賞したローレンツやティンバーゲンが発展させたエソロジーの伝統を踏まえつつ、行動生態学、生理学、動物社会学、心理学、遺伝学、進化学、数理生物学など、動物の行動に関するあらゆる分野に開かれた学会です。対象となる「動物」も、虫、鳥、魚や、ヒトを含む哺乳類はもちろんのこと、パソコンにすむ人工生命まで含まれます。学会大会を年1回開催しています。工夫をこらしたポスター発表を中心に、口頭発表、ビデオ発表、ラウンドテーブル、シンポジウムなどで、活発な討論が繰り広げられています。学会誌(英文学術雑誌)として、『Journal of Ethology』を年3回発行しています。この学会誌は2000年からはSpringer-Verlag社から出版されることになりましたが、編集はこれまで通り学会の編集委員会が行ないます。このほか、会員への通信として『Mailnews』を随時発行しています。世界のトップレベルの研究を推進していますが、若い会員が多く、動物の行動に興味のある方なら誰でも楽しめる、格式張らない学会です。
学会誌 Journal of Ethology では
エディターズチョイス論文の紹介ビデオを作っています。
News
- 国際シンポジウムのお知らせ
「社会脳」:Dr. Larry J. Young メモリアル国際シンポジウム
エモリー大学のラリー・J・ヤング博士が、2024 年 3 月に滞在先のつくば市にて逝去されました。ヤング博士は世界的に活躍された著名な科学者であり、博士の突然の逝去に、多くの関連研究者は深い悲しみに包まれています。ヤング博士の研究は、基礎行動科学や神経科学、生物科学、そして臨床精神医学や婦人科学の研究者たちによって世界的に認められてきました。特に、プレーリーハタネズミのペア形成における分子脳内メカニズムに関する進化的視点からの研究は、げっ歯類のみならず、ヒトを含む様々な生物種における社会行動の脳内オキシトシン作動性システムの解明という新たな研究分野への扉を開き、社会神経科学における金字塔ともいえる成果です。本国際シンポジウムでは、ヤング博士の卓越した業績を紹介するとともに、博士の遺志を継いで社会行動の理解に向けた研究活動をどのように推進していくべきかについて、各国のスピーカーが議論いたします。プログラム(予定)では、特別講演、トークセッション、若手研究者によるデータブリッツセッションなどを予定しています。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
日程:2025 年 3 月 25 日(火)、26 日(水)
場所:つくば国際会議場、ホール 300
特設サイト参加登録は以下のリンクからご記入ください。
https://forms.gle/5LJuB8z2Na9EewFT7
事前登録(A タイプ)
登録:2024 年 12 月 15 日まで
参加者の夕食会に予約参加できます。宿泊施設として JAL City Hotel (シングルルーム)を手配いたします。海外からの参加者のための VISA サポートをいたします。
事前登録(タイプ B)
登録:2025 年 1 月 15 日まで
参加者の夕食会に予約参加できます。 - 2025年度の動物行動学会大会について
日程は11/22-24の三連休、場所は、函館市民会館及び函館アリーナ(http://www.zaidan-hakodate.com/kaikan/、https://www.zaidan-hakodate.com/arena/index.html)での開催を予定しています。
生態学会が開催される札幌に比べると何もない函館ですが、大会会場は湯の川温泉街近くにありますので、夜は温泉も楽しみながらご参加いただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いします。
和田 哲
- Journal of Ethology新論文カテゴリー「Video Insight」の投稿受付開始
本学会の学会誌Journal of Ethologyに新しい論文カテゴリ「Video Insight」が加わりました! Video Insightは動画によって動物行動学における「既存の理論や仮説を解明へと導く」論文 または、「新たなアイデアを提案する」論文です。すでに設置されている「Video Article」とは、論文の主体が動画であるという点で異なります。詳細については、オンラインで公開済みのEditorial( https://rdcu.be/d0oWV )をご覧ください。また、Video Insightの第1号論文(Sato et al. 2025)がすでにオンラインで出版されていますので参考にして下さい( https://rdcu.be/d0hvS )。貴重な動画をお持ちの方は本誌Video Insightへの投稿をご一考ください。皆様からの投稿をお待ちしています。
Journal of Ethology編集長
竹垣 毅改訂された投稿規定も公開済です。https://link.springer.com/journal/10164/submission-guidelines
Sato N, Tanabe R, Chung WS, Yamada M, Nakayama A, Iwata Y (2025) Squirting ink
matters in the copulation of the pygmy squid. J
Ethol, 43. https://doi.org/10.1007/s10164-024-00829-1
https://rdcu.be/d0hvS - 埼玉県環境研究職(自然環境分野)の募集について
埼玉県環境科学国際センターでは、次のとおり環境研究職(常勤職員)を募集します。
1.採用予定日:令和7年4月1日
2.採用予定人員:1人(自然環境分野)
3.職務内容
【自然環境分野】
埼玉県環境科学国際センターに勤務し、動物を中心とした生態学、保全生態学等の分野に関する調査研究及び生物多様性保全に関する地域協働や教育・普及啓発の取組に従事します。4.受付期間:令和6年11月5日(火) ~ 12月4日(水)(期間内消印有効)
5.申込手続
受験案内記載の応募書類を作成し、受付期間内に郵送又は持参してください。
受験案内は次の当センターホームページ内の応募サイトからダウンロードできます。6.問合せ先
埼玉県環境科学国際センター 事務局 酒井、山崎
〒347-0115 埼玉県加須市上種足914
電話 0480-73-8331
メール g738331@pref.saitama.lg.jp - 2025-2026年度会長・運営委員の選挙結果のお知らせ
日本動物行動学会2025-2026年度会長・運営委員の選挙結果をお知らせします。
選挙方法、開票結果は以下の通りです。選挙管理委員長:坂井陽一
選挙方法:e投票(株式会社グラント)https://gk.etohyo.com/
投票開始日:2024年7月29日(月)
投票締切日:2024年8月31日(土) 23:59 (JST)
開票日:2024年9月1 日(日)◆会長選挙結果
有権者数: 359名 投票者数:152名 (投票率 42.34%)
投票総数: 152票 (有効投票数 151票 白票数1票)
1) 中田 兼介 38票 当選
2) 宮竹 貴久 17票 次点
3) 安房田 智司 9票 次々点
(以下省略)◆運営委員選挙結果
有権者数: 359名 投票者数:158 名 (投票率 44.01%)
投票総数: 1580票 (有効投票数 1318票 白票数 262票)
1) 安房田 智司 54票 当選
2) 辻 和希 49票 当選
3) 相馬 雅代 47票 当選
4) 中田 兼介 46票 (会長当選のため無効)
5) 工藤 慎一 41票 当選
6) 宮竹 貴久 38票 当選
7) 竹垣 毅 32票 当選
8) 西海 望 31票 当選
9) 小汐 千春 30票 当選
10)坂井 陽一 27票 当選
11)松浦 健二 26票 当選(繰り上げ当選)
(以下省略)
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