日本動物行動学会は1982年に、日高敏隆京都大学理学部教授(当時)を初代会長として設立されました。ノーベル賞を受賞したローレンツやティンバーゲンが発展させたエソロジーの伝統を踏まえつつ、行動生態学、生理学、動物社会学、心理学、遺伝学、進化学、数理生物学など、動物の行動に関するあらゆる分野に開かれた学会です。対象となる「動物」も、虫、鳥、魚や、ヒトを含む哺乳類はもちろんのこと、パソコンにすむ人工生命まで含まれます。  学会大会を年1回開催しています。工夫をこらしたポスター発表を中心に、口頭発表、ビデオ発表、ラウンドテーブル、シンポジウムなどで、活発な討論が繰り広げられています。学会誌(英文学術雑誌)として、『Journal of Ethology』を年3回発行しています。この学会誌は2000年からはSpringer-Verlag社から出版されることになりましたが、編集はこれまで通り学会の編集委員会が行ないます。このほか、会員への通信として『Mailnews』を随時発行しています。  世界のトップレベルの研究を推進していますが、若い会員が多く、動物の行動に興味のある方なら誰でも楽しめる、格式張らない学会です。

学会誌Journal of Ethologyはエディターズチョイス論文の紹介ビデオを作っています。

NEWS

日本動物行動学会第43回大会のお知らせ

日本動物行動学会第43回大会は、2024年11月2日(土)~4日(月・振替休日)の日程で、帝京科学大学東京西キャンパス(山梨県上野原市)で開催します。皆さんの参加をお待ちしています。

大会実行委員長 藪田慎司

桑村哲生先生(元学会長)ご逝去について

悲しいお知らせをお伝えしなくてはなりません。元学会長の桑村哲生さん(中京大学名誉教授)が、去る令和6年1月28日に御逝去されました。

桑村さんは、京都大学大学院理学研究科において掃除魚ホンソメワケベラの社会構造を捉えた研究で博士の学位を取得し、以後、フィールド観察にこだわった魚類行動生態学研究を進めてこられました。学位論文の内容がまとめられた発表論文(Kuwamura 1984)は、魚類の配偶システムをとらえたお手本論文として現在でも多数引用され続けています。

その後も、サンゴ礁魚類やタンガニイカシクリッドの保育行動や、ハゼやベラといったサンゴ礁魚類の性転換など、魚類の繁殖戦略や生存戦略の多様性を捉える生態研究を進めてこられました。特に、ダルマハゼを材料に1990年代に発表された研究論文群は、双方向性転換という現象の適応性を初めて示した研究として世界の研究者を驚かせ、魚類の性転換分野の世界的リーダーとして認識されるに至りました。その性転換研究の集大成として、2020年には性転換のレビュー論文を発表し(Kuwamura et al. 2020;日本魚類学会論文賞)、さらに2023年にHermaphroditism and mating systems in fish (Springer)を編著者として発刊されています。 桑村さんは掃除魚擬態の進化要因の追究も1980年代からライフワークとして進めておられ、ニセクロスジギンポのフィールド研究成果を毎年発表しておられたことは、多くの皆様の記憶に残っていることかと思います。

中京大学で教養教育の教鞭をとりながら、さまざまな所属の学生を分け隔てなくフィールド研究の仲間として指導し、世界的な研究者との交流や若手に本の執筆機会を設け、自身が先導しながら魚類行動生態学の進むべき道筋を照らしてこられました。生涯現役のフィールドワーカーであり続け、2024年2月にも沖縄でのフィールド調査を計画しておられたとのことです。

行動学会では、1999年から2002年まで、日本動物行動学会の会長を務められ、学会の発展に大きく貢献されました。また、長きにわたって運営委員として学会運営に活躍され、学術会議の行動生物学分科会においても行動学の発展に尽くしてこられました。1999年には第18会大会の大会長もされており、名古屋港水族館も会場として利用したこの大会は、私にとって最も記憶に残る大会の一つです。2023年11月5日(日)の日本動物行動学会京都大会にも参加され、その際の映像発表が行動学会での最後のお姿となりました。

思いもかけない旅立ちは残念ですが、これまで桑村さんから受けた御指導に深い感謝の意を表しつつ、御冥福をお祈りしたいと思います。

日本動物行動学会会長
中田兼介

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